徒歩・徒然

2005年4月上期


2005年4月1日(金)

年度始めは、気持ち良く夢の世界にいたところを間違い電話で叩き起こされる 波乱の幕開けとなりました。

「いつもお世話になっております。なんだか書店のなんとかと申します」(←よく覚えてない)
「はい」(?)
「……紀伊国屋さん、でしょうか?」

エイプリルフールのジョークに違いない。


球春到来。
― 思ったより観やすい ―

セントラルリーグも開幕を迎え、野球の季節が いよいよ本格的になってきました。と言っても、今日いきなりセ・リーグの球場へ行って入れるとも思えないので、今季初観戦は千葉マリンスタジアムで 千葉ロッテ×福岡ソフトバンク。千葉の今季初ナイトゲームです。

ダグアウト横からポール際にかけての内野席のフェンスがかなり低くなりました。今日座った場所は、前から5列目(一番前が“0列”なので“4列”と呼ばれます)。フェンスの上端が ちょうど良い具合に視界を遮らず、観やすい席になっています。去年までなら金網越しでした。
報道などで この話を聞いたときは 中途半端な低さだなと思ってバカにしていましたが、実際に行って座ってみると 意外なほど観やすかった。これまで、なぜ あんなに高い金網が張ってあったのか、今となっては何も理由が思い付きません。これくらいのことなら他の球場でも簡単に出来そうな気がします。もっと やりましょう。

試合は 清水直行の見事な完封勝利。5対0で千葉ロッテの勝ち。観衆: 13007人。実数発表、万歳です。改革元年、野球そのものの魅力は変わりませんが、取り巻く環境は確実に(良い方に)変わっている。ただ、まだ道半ば。もっともっと前に進めて下さい。観やすくなった千葉の客席で、そんなことを思って帰ってきました。

……しかし、「ふくおかそふとばんく」って言いにくいなぁ……


千葉ロッテが見事に勝ちました。
東北楽天も見事に勝ちました。

しかし今日は、何よりも、広島が勝ったこと。よく黒田を見殺しにしなかった。君たちは偉い。広島こそ 100敗するかもしれない戦力だというのに。あの巨大チームを緒戦で負かすなんて信じられません。こんなこと言ってはいけませんが、今シーズンは これで充分な気さえします。


2005年4月2日(土)

今日は こちら。
― まさに Triple-A ―

行ってきました。新生なった 宮城球場改めフルキャストスタジアム宮城。anishiji氏のご尽力により、フィールドシートが入手できました。感謝。


ただ、まずは、これから書きましょう。何よりも優先すべきことが こちらだと思いますので。

6回裏の守備の際、西武のライト・佐藤友亮選手が ライト線のフェンスに激突して、足首骨折・左肩脱臼の大変な事態となりました。高く上がったファウルフライを追って フェンスが見えなくなっていたのでしょう(僕らは その現場の すぐ近くに座っていましたが、飛んでくるフライに気を取られてグラウンドの方を見ていなかった)。他の日本の球場に比べて極端に狭くなっているファウルテリトリー横のフェンスに、勢いが付いたまま突っ込んでしまったのでした。

3月23日の当欄で僕は、あんなウォーニングトラックはものの役に立たんと書きましたが、恐れていたことが現実に起きました。今まで横浜や東京で事故が起きなかったのは、ファウルテリトリーの広さに助けられていただけに過ぎません。他の球場と まるで形の違う宮城で、他の球場のやり方を真似してもダメです。これが、ちゃんとトラックを土にしてあったら、少しは違っていたのではないでしょうか。一刻の猶予もなりません。さらなる事故が起こる前に、今すぐにでも改修してもらいたいものです。


さて、実感してきた球場の話ですが、まとめると「Triple-A のスタジアムに 日本で 一番 近い球場」。

球場の規模・外観・客席の雰囲気、どれを取っても、まさに Triple-A が日本にやってきた て感じです(Majorではない所がポイント)。

本日の観衆: 13384人は 昨日の千葉と大して変わらないのですが、写真を見てもお分かりの通り、千葉はガラガラの印象だったのに こちらは ほぼ満員です。2階席などが無いぶん、客席からフィールドまでが近く感じます。
その客席は ほとんどホームチームのファンが占めていて、ビジター側の応援団はライトスタンド一番奥に ちょこっと まとまっているだけ(※注:ここはホームチームが3塁側)。また、規模が小さいおかげで 客席には妙に一体感があり、チームが弱っちいことも手伝って、「俺らが応援してやんねば!」てな様子で 大変に盛り上がります。甲子園の一体感とは また一味違う、人懐っこい雰囲気がありますね。歓声の迫力は、必ずしも人数では決まらないんだということが分かりました。逆に、ビジターチームのホームランなんかが出ても、ほとんど歓声が沸きません。これほど両チームへの声援の温度差がある球場は、日本では他にないのでは。トランペットなどの楽器が禁止されているため、ビジター側の応援は声に頼るしかなく、全く持って迫力不足になってしまいます。
スコアボードやフェンスや客席の後ろに 何の脈絡もなく並んでいる広告とか、イマイチ中途半端にしか盛り上がらない 試合途中のアトラクションなども、Triple-A のスタジアムを彷彿とさせます。でも、これは これでいいのです。

球場の建物は、なんか、つぎはぎだらけで、突貫工事の影響が見えます(これから増設する観客席の鉄筋が見えてるような箇所も)。でも、これも これでいいのです。

また、食い物関係の店が やけに充実しているのも特徴の一つでしょう。「なか卯」とか「PIZZA-LA」とか「KFC」まで球場の中にあります。たまげた。ただし、席によっては、いったん外に出てから ぐるっと回り道をして店の並んでいるエリアに行く必要があります。チケットの半券は常に持っていること(この辺は、いわゆる「二期工事」で解消されるのでしょう)。


フィールドシートからの眺めは素晴らしいです。選手の動いているところが本当に近くに見える。ただし、やっぱり金網は余計です。あの上半分は要りません。実際、今日だって あの網に当たった打球は いっこも無かったし。

とにかく、小さいけれど 観戦していて楽しい球場です(他チームのファンの方には辛いかもしれませんが、そういうもんだと諦めてもらうしかない)。確かに、今までの日本の球場には無かった雰囲気が作り出されています。まだまだ良くして行かなければならないところは沢山あるでしょう。でも、目指そうとしている方向は 決して間違ってない気がする。単なるアメリカの真似でなく、どこにもない独自の空気が作り出されていく予感がします。日帰り強行日程でしたが、行って良かった。また行ってみたいと、正直に思います(東北楽天が負けていると どういう雰囲気になるか、それも気になるところですし)。

今は瞬間風速的に盛り上がっていて観客も来ているのでしょうが、この後、本当に地元に根付いたチームになるかどうか。個人的には「東北」の全部にいい顔をしようとしないで、「仙台」に固執してしまってもいいと思うんですけどね。とにかく、Major を目指さず、Triple-A のままで行ってもらいたい。いや、ホント。

あとね、屋根が無いのが良いんですよ。今日みたいな天気のときは、やっぱり外で やりたいじゃないですか。


試合は、松坂を攻略に成功した東北楽天が 5対3で西武に勝ち。ただ、イーグルスもすごいんだけど、160球完投の松坂も すごいんじゃないか。

今日のヒーローは 飯田です。あの送りバントと守備で、試合を決めました。職人、さすがです。


2005年4月3日(日)

その RSS リーダーは必要か――ユーザーの8割が「登録サイトは5つ未満」 (japan.internet.com)

最近、とみに あちこちで聞くようになった RSS (RDF Site Summary) ですが、イマイチ、何者だか よく分かりません。RSSリーダーとかいうものも出回っていると言うのに、そもそも何に使うものなのかが分からないのです。

いろんなニュースサイトを「手動で」巡回するのに そんなに手間はかかりませんし、いざとなれば Google News という手もあります。うーん……


2005年4月5日(火)

映画 “Whale Rider” (2002年・ニュージーランド=独)

とある島の話。族長の家系に生まれた女の子。クジラに乗ってやってきた、と伝えられる先祖の名前「パイケア」を父親に付けて貰っています。でも、おじいちゃんは快く思いませんでした。跡取りとなるのは、男と決まっているからです。しかし、舞台は おそらく現代。パイケア自身も、何かを感じて、島に居るままで何かを成し遂げようとします……

ゆったり、ゆっくり、流れる作品。全てが のんびり している。島の暮らしの回り方というのは、こんなものなのかもしれない(八丈島に二回行っただけの輩が言ってますが)。よく考えると ほとんど不思議じゃないのに、どこか不思議な感じがする映画です。それは、大昔から彼らに受け継がれているものが あちこちに出てくるからでもあります。なんとなく、海から何かの声が彼らに聞こえてるのではないか、そんなことも思います。彼らの言葉も、不思議な響きがする。

頭の固いおじいちゃん。伝統にうるさい この人を黙らすには、結局、伝統の力を借りるしかない。そして、黙らせた後の、二人の清々しい顔。青い海と緑の島に、新たな伝統が、付け加えられたのでしょうか。ラスト、前に広がる大きな未来が、とても素晴らしく感じました(て言うか、エンドクレジットの音楽 好きだな、ってだけ?)。

 邦題:「クジラの島の少女」
 監督・脚本:Niki Caro
 製作:Tim SandersJohn BarnettFrank Hübner
 原作:Witi Ihimaera
 音楽:Lisa Gerrard
 出演:Keisha Castle-HughesRawiri ParateneVicky Haughton ほか

マオリ族のことは何も知りませんが、とても耳に残る音楽を奏でる人たちであることは分かりました。


“Charmed” のDVDが ついに出るなんて知らなかったぞ、もっと早く教えなさい。


2005年4月6日(水)

自転車で通勤したら汗だくです。あっと言う間に花見日和ですね。

東京でニュースのインタビュー受けてた女の人が、「暗くて寒い冬がやっと終わった……」とか何とか言っていたのを耳にしました。東京の冬の どこら辺が暗いのか、話してもらいたいもんであります。あんなに毎日 陽が照ってて、どこが暗いのさ。それとも 日本海側に住んでて たまたま東京に出てきた人だったのかな。


Papa: Conclave iniziera' 18 Aprile (ANSA.it)

もうダメです。この関係のニュースを見るたびに笑っちゃいます。アナウンサーが読んだりしたら、それこそ我慢できません。

こんだけ見事に 全然ちがう日本語の単語と同じ音になる言葉も珍しいですよね。でも ある意味、根比べの場だったりして。(毎日新聞によると、「法王選挙秘密会議」だそうです)


2005年4月7日(木)

上着を着ていくのは やめました。

増上寺の前を通りかかると、歩道の脇に植えられた桜の樹の下にシートを広げて お花見に興じている一団が居ました。そこは歩く人が通るんではなかろうか、と心配になったのですが、大変に楽しそうだったので良いでしょう。


2005年4月9日(土)

洗濯したジーンズが あっと言う間に乾いた。


ウチの電話番号は電話帳に載せてもらっていないので、勧誘の電話がかかってくるとすれば、適当に番号を回しているか、個人情報が どっかで漏れているか、しかないのです。

今朝のは、「奥様は いらっしゃいますか」と言ってましたから、個人情報が しっかり伝わってたわけでは なさそうです。ただ、「ウチには『奥様』は いらっしゃらないんですけど」と返したら、何も言わずに切りやがりました。無礼者め。


2005年4月10日(日)

映画 “MAGONIA” (2001年・オランダ)

「マゴニア」というのは、想像上の世界なのだそうです。空に浮いているとか、船の形をしているとか。

綺麗。綺麗なんです。けど、なんだか、俗っぽく感じてしまって(言葉の使い方が間違ってるかもしれませんが)。最初の2つの話は まだ良かったんですけど、3つ目の話と最後の場面で、どうにも、画が汚れて見えてしまった。それまでは、きちんと綺麗に見えていたのに。

「希望は 最後には消えるもの」

それは その通りかもしれないけれど、僕は、消え方が 2つあると思う。文字通り壊れて消えてしまうのと、目の前に現れて掴み取れるようになるのと。僕は そう信じたい。そんなものは子供のお伽話さ、と放り投げてしまえる大人には、もしかしたら 受け入れられる作品なのかも。

売り文句であると思われる「おとなのためのファンタジー」というのがホントならば、別に 無理して大人にならなくてもいいや、などと投げやりになってしまったのでした。それに正直言って、子供が受け止めるには重たすぎる話だと思いますね、どれも。

 邦題:「マゴニア」
 監督:Ineke Smits
 原作・脚本:Arthur Japin
 撮影:Piotr Kukla
 出演:Willem VoogdDirk Roofhooft ほか


そりゃあね、いろいろ ご事情もあるのでありましょうし、よそ様の子育てに 30過ぎの独身素人野郎が口を挟むな余計なお世話よ、という感じなんですけど、日曜夜中の11時半に三軒茶屋の真ん中で ベビーカーと“おんぶひも”使って赤ちゃん2人を連れ歩いて 友達と大声で喋ってるのは どうかと思いますですよ、お母さん。こっくりこっくり してる あの子が かわいそうで……


2005年4月11日(月)

フジテレビ721+739で「ウゴウゴルーガ」の再放送が始まりました(ウチでは 181+182 なんですけど、それは どうでもいいですね)

本放送のときは まともに見たことが ほとんどなかったので この機会に もういっぺん ちゃんと見てみようと思い、録画なんかしちゃってるんですが、これ、全部で何回あるんですか? 2年半 続いたみたいですから、単純に計算すると650回なんですよ(もちろん、それよりは少ないんでしょうけど)。今日の様子を見た限りでは、(それなりの画質を保とうとすると)DVDの片面に8回分しか入りません。両面でも16回だから……40枚以上ないとダメ? えらいこっちゃ。

ただ、基本的にCGで構成されてるので、CS放送の圧縮にも耐えられてますね。もうちょっと低いレートでも行けるかな。それにしても忙しい番組だ……


2005年4月13日(水)

何を思ったか、Buggles“The Age of Plastic” なんぞを買ってしまう。

店に普通に置いてあるのに まず 驚きました。まあ、要するに “Video Killed the Radio Star” が聴きたいだけなんですけど。面白い人たちですね、この2人。


どうも、2日前に書いた「2年半続いた」ってのは どこかで情報が混乱していたようで、「1年半」が正解みたいです。これで、単純計算は390回まで減ったのですが、それにしても大きな数であることには違いない。

片面10回分くらいまでレートを落としても 何とか見られる画質なので、とりあえず これで行きたいと思っています(1回が だいたい16分30秒前後のようです)。


しっかし……面白いチームですね、東北楽天は。試合を見てて ここまで愉快なチーム 無いですよ。

今日の試合。3回に10点取って 楽勝! と思ったら 8回に6点取られて、結局 最後は 2点差しかない。野球の内容なんか この際 どうでもいいです。面白いじゃないですか。100敗したって いいですよ、今シーズンは。許せます。愛すべきチームです。仙台の皆さん、見捨てず可愛がってあげて下さい。宮城球場に行きましょう。


2005年4月15日(金)

ご飯を炊こうと炊飯器のスイッチを入れたはいいものの、職場に用事があるのをすっかり忘れていて、出かけて行ったら 当然のように 流れで呑みに行くことになってしまいました。夜中に帰ってくると、炊飯器にホカホカのご飯が そのまま入っています。さて、どうしたもんか。

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written by tardy@k.email.ne.jp