徒歩・徒然

日本でのサマータイム導入には反対です

(その2)賛成論者の詭弁の数々


2008年5月30日(金)(7月8日, 10月20日:一部改訂)

3年ちょい前に、サマータイムが やっぱり分からん という内容の書き物をしていました。

さて、その頃は分からん分からんと言い続けていただけですが、ここに来て、いよいよ法案が提出されて2010年から施行だ、てな話になりそうであり、悠長なことを言っていられなくなりました。

色々なサイトで話を読み、自分なりに考えてみた結果、態度を決めることにしました。

私は、日本での サマータイム=デイライトセービングタイム=夏時間 の導入には、ハッキリと反対します


何も効果は得られません

《節約できるのは、夕方に点ける照明のごく一部だけです》

話を出す時に真っ先に挙げられるのが、省エネの効果です。

これについては、世間では半ば一般常識のように語られ、導入推進派による試算も出ていますが、「効果は無い」と断言して良いと思っています。

上述のリンク先の試算を見ると、CO2削減効果 70.0万t(炭素換算) という数字が出ています。さて、この数字は どのくらいのものなのでしょうか。

こういう提示の仕方は、態度を決めかねている人や、そもそも夏時間の意味を分かっていない人を、巧妙に欺いていると言っても言い過ぎではありません。

70万トンという数字だけを見ると、日常の感覚では想像もつかない大きさですから、とてつもなく効果があるように見えます。しかし、騙されてはいけません。近年の日本における年間のCO2総排出量は、この“炭素換算”では 3億トンに上るのです。つまり、あの70万トンは、その わずか0.2%に過ぎません。こんなものは、完全に誤差の範囲です。国中総出で半年以上やって、ほんの誤差程度の効果しか得られないのです。それを「省エネ施策だ」などと喧伝されては、誇大広告もいいところです。

また、「試算」ではなく、実際の数字として、それまで部分的にしか実施していなかったアメリカ・インディアナ州で、2006年から全州的に実施してみたら、エネルギー消費が逆に増えたという報告もあります(夕方の時間帯の冷房需要が増えてしまった、というのが主な要因のようです)。もちろんこの報告については、たまたま2006年が とても暑い年で、たまたまエネルギー消費が増えただけだった、というのが種明かしである可能性も捨て切れません。しかし、少なくとも、夏時間が恒常的な省エネに繋がるもので無いことは実証されたと言えます。

少し具体的にも考えてみましょう。

まず、「夕方 明るい時間が増えるので照明の節約になる」という話。それ自体は その通りですが、夏の夕方に日が照っている時間が増えるということは、その分、冷房を使うことが増えるということです。照明を節約しても、その効果は簡単に打ち消されてしまいます。

それから、「朝、涼しいうちから行動を始めるので、冷房の節約になる」というような意見も見られます。これは、一見すると正しい主張のように感じますが、良く考えると これも怪しい話です。「朝、涼しい」のは、「日中や夕方に比べると涼しい」ということです。午前6時と午前7時の気温は、大して変わりません。午前7時に暑さが我慢できなくてエアコンをつけてしまう人が、一時間早い午前6時には エアコンをつけずに居られるのでしょうか。甚だ怪しい話です。

このように、試算・実際のデータ・簡単な思考実験、どの結論を見ても、省エネの効果があるとは到底言えません。

ところが推進派の皆さんは、試算の数字を鵜呑みにするのみならず、たとえ0.2%でも効果があるなら実施すべきだ、という暴論をぶち上げて押し通そうとしているのです。

日本における夏時間は、社会的に大きな影響を及ぼします。しかして その効果は、見掛け倒しどころか、ほとんど詐欺と言ってもいいくらいの小ささなのです。次に書きますが、日本において無理に実施することによる悪影響を考慮すると、その手間や損失の大きさに比べて効果のほどが余りにも小さいと評価せざるを得ません。


日本の風土・文化には合いません

《欧州の夏は涼しいのです。しかも、梅雨も無ければ台風も来ません》

Daylight Saving Time という名称には、太陽が昇っている間の時間を大切に使いましょうという志が含まれています。

これは裏を返せば、「朝日と共に起きてきて、日が沈んだら寝てしまう」という生活のスタイルを求める心が根底に流れているものです。夏の夜が短く、さほど暑さも厳しくない欧州では、このような心が広く受け入れられているのも納得できます。陽の光を浴びるのは気持ちの良いものだし、日が沈んだら とっとと寝てしまわないと、すぐ朝が来るからです。また、冬は夜が長いですから、夏の間に出来る限り太陽の光の恩恵を受けておこうという考え方もあるでしょう。実際、夏の期間に日光浴をしている人々を、北欧などの街中では普通に見ることが出来ます(体内のビタミン生成を促すため、という理由もあるそうです)。

また、欧州の降水量が日本に比べると格段に少ないことも考慮に入れなければなりません。さほど高くない気温と、そして、青空の天候が相まって、爽やかに過ごせる夏の日々が続くというわけです。これなら、陽の光を浴びながら夕方の時間を過ごすことも習慣として定着するでしょう。

ヨーロッパ各地の月別平均気温と平均降水量
OsloGreenwich (UK)ParisFrankfurt /mRomaMadrid
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
1月-4.340.63.948.92.645.80.247.27.180.04.935.5
2月-3.831.24.238.84.038.91.837.68.270.96.636.3
3月-0.633.75.739.36.441.05.440.110.568.69.439.4
4月4.436.18.541.49.944.49.740.713.766.812.344.7
5月10.344.911.947.013.855.714.353.417.851.516.042.9
6月14.958.715.248.316.956.617.568.821.734.120.731.0
7月16.974.917.059.018.757.019.069.524.416.324.710.4
8月15.485.916.659.618.355.218.371.524.124.424.310.9
9月11.171.814.252.415.452.814.850.620.969.219.833.7
10月5.870.610.365.210.856.59.853.516.5113.313.948.0
11月0.557.16.659.36.353.74.954.511.7110.78.752.9
12月-2.948.54.851.23.449.31.751.98.397.15.443.9

WorldClimate www.worldclimate.com のデータを参考に作成)

しかし日本においては、夏の日差しは出来る限り避けるべきものです。そして、日が沈んでも、暑さのため すぐに寝床に入るような気分には なれません。それでも、夜が あまり短くなりませんから、多少 遅くまで起きていても 睡眠時間は きちんと取れるのです。また、冬でも それほど夜が長くならず、明るい昼の時間を切望する気持ちにも あまり なりません。夏の間に日常的な日光浴をするような習慣もありません。

それに、6月から9月にかけて、つまり夏の頃は、日本では 比較的 雨の多い時季に当たります。高温多雨の日本の夏の気候は、根本的に欧州のそれとは大きく異なっているのです。

日本各地の月別平均気温と平均降水量
根室仙台東京金沢福岡那覇
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
平均気温
[°C]
降水量
[mm]
1月-4.842.40.841.73.649.92.9287.65.270.116.0125.0
2月-5.432.61.147.84.371.52.9191.75.678.416.2125.9
3月-2.262.74.171.07.4106.45.9165.88.6103.817.8159.2
4月2.878.39.891.213.0129.211.7158.413.6130.120.7164.5
5月6.897.114.7109.617.3144.016.4141.917.7129.123.3251.6
6月10.095.818.5140.720.8176.020.7181.821.7256.726.1280.1
7月14.399.522.6158.624.7135.625.0223.226.2252.428.0177.5
8月17.3108.924.6156.326.1148.526.5163.126.8155.527.7269.9
9月15.3145.520.4181.822.4216.422.4240.822.9202.426.8174.7
10月10.7112.514.5110.316.5194.116.3208.617.098.724.1164.5
11月4.586.38.963.311.195.610.9256.712.078.021.0132.6
12月-1.256.43.741.76.154.45.9338.97.574.517.8110.6

(先ほどと同じく、WorldClimate www.worldclimate.com のデータを参考に作成。日本の気象庁が纏めている ここ30年の平年値とは異なります)

ここで二つ挙げた表の気温は 月ごとの平均気温ですが、見てお分かり頂けるように、ロンドンとかパリの夏は 北海道の道東なみの涼しさなのです。南の方のローマやマドリードまで下って、やっと仙台なみです。しかも、雨の量は 日本の夏より 遥かに少ない。日本の夏は ひと月に100mmから250mmぐらいの雨が降りますが、向こうでは 多いところで 80mmが やっとです。東京の冬は、晴れの日が多くなります。その東京の冬の降水量が 欧州では通年続いていると言っても良いくらいです。欧州の夏の空気が、日本と だいぶ違って 爽やかであることは、これらの数字からも明白です(湿度、すなわち“相対湿度”で話をすると それほど大きな差は無いようですが)。夏時間の思想を そのまま日本に持ち込むのには無理があることが すぐに分かります。

平安時代の昔に既に、知識人による「夏はよる」という記述が見られます。ご存知、枕草子ですが、つまり、1000年の昔から、日が沈んで日中の暑さが和らいだところに夏の良さを求める考え方が存在したのです。日が沈んでも しばらくの間は起きている、というのが日本の夏の過ごし方です。夕方の日差しなどは さして重要視されず(いわゆる「西日」は、大抵、嫌われ者ですよね)、むしろ、日が沈んでからの時間を使って、様々な夏の風物詩が生み出されてきました。これは、暑さの厳しい夏を乗り切るために、この地で暮らす先人が長年に亘って積み重ねた知恵です。

その「日が沈んでからの良さ」を強制的に一時間削ることは、伝統文化を壊し、風物詩を形骸化させ、ひいては、人間の身体に無理を強いることに他なりません。悪影響こそあれ、いい影響は殆ど無いように思います。

それは暑さが頂点にある8月ごろの話で、暑さの厳しくなる前、日中の時間が一番長い6月ごろであれば、恩恵に与れるだろうと言われるかもしれません。しかし残念ながら、日本の大部分の場所では 6月は梅雨です。つまり、夏至の頃は、もともと日本の人たちは日差しを期待してなどいないのです。

そして、夏から秋にかけては、台風の季節でもあります。もちろん、毎日のように襲来するわけではありませんが、外が荒れ狂っている時に夕方一時間だけ明るい時間が増えても、何の意味もありません。

お分かりでしょうか。欧州と日本では、地理的・気候的に大きな差があります。Daylight Saving という考え方は、この地には合いません。夏の夕方、欧州の人の真似をして屋外で積極的に活動したりすると、身体への負担となります。欧州でのやり方を そのまま日本に持ち込んでも、役に立つ制度になるはずがありません。「単なる猿真似」と言われても、文句の言えない代物です。

推進派の皆さんの頭には、欧州での爽やかな夕方の時間の過ごし方が、ある種の憧れを伴った 理想のイメージとしてあるようです。で、それを日本でも実現したいと あれこれ画策している節が伺えますが、単に時計の針を一時間進めることだけ真似ても実現するわけがありません。そのような主張を述べる人は、日本での季節感が全く頭から抜けてしまっていると言って良いでしょう。コンクリートに囲まれ、常に空調の効いている空間で過ごし、季節を肌で感じることなど無いからでしょうか。あるいは、欧州のような気候の外国で過ごす時間が長く、日本の梅雨や夏のことを忘れているのでしょうか。いずれにしても、この地での気候・季節感を全く無視した暴論であることに変わりはありません。

また、「夏時間の導入によって、生活のスタイルそのものを見直すきっかけになる」という意見も見られます。地球環境や省エネについての意識が高まると言うのです。しかし、風土に合わない制度を無理に守らせられることによって、果たして、自分自身の生活態度を改めようという意志などが本当に生まれるものなのでしょうか。私は非常に疑問に思います。


実際、どうなるか

もし制度が施行されてしまったら、日の出と日の入りの時刻は どのようになるか、表にまとめてみました。

「2009年に 突然 制度が始まってしまった」と仮定した、架空の表です。

年間の推移を見るために、各月の1日の時刻を列記しました。推進派の皆さんは、(これも単に欧州に合わせて)「3月の最終日曜から10月の最終日曜まで」と言っていますから、4月1日から10月1日までの7行を 一時間 進めてあります。

日の出、日の入りは、太陽の上端が地平線に掛かる時刻で定義されます。つまり、ここに示した時刻で きっちり明るくなったり暗くなったりするわけではなく、前後にも しばらくの間、明るい時間帯があります。

日本各地の日の出入り(2009年・ただし、夏時間が施行されたとした架空のもの)
札幌東京大阪福岡那覇
1月1日7:06am - 4:10pm6:51am - 4:39pm7:05am - 4:58pm7:23am - 5:21pm7:17am - 5:49pm
2月1日6:50am - 4:47pm6:41am - 5:08pm6:56am - 5:27pm7:15am - 5:49pm7:14am - 6:12pm
3月1日6:11am - 5:23pm6:11am - 5:36pm6:28am - 5:54pm6:47am - 6:15pm6:53am - 6:31pm
4月1日6:17am - 7:01pm6:28am - 7:03pm6:46am - 7:19pm7:06am - 7:39pm7:21am - 7:46pm
5月1日5:29am - 7:35pm5:49am - 7:27pm6:08am - 7:43pm6:30am - 8:01pm6:52am - 8:01pm
6月1日4:58am - 8:07pm5:27am - 7:51pm5:46am - 8:06pm6:09am - 8:23pm6:37am - 8:17pm
7月1日4:59am - 8:18pm5:29am - 8:01pm5:48am - 8:15pm6:12am - 8:33pm6:40am - 8:26pm
8月1日5:25am - 7:56pm5:49am - 7:46pm6:08am - 8:01pm6:30am - 8:19pm6:55am - 8:16pm
9月1日5:58am - 7:10pm6:13am - 7:09pm6:31am - 7:25pm6:52am - 7:44pm7:09am - 7:49pm
10月1日6:31am - 6:17pm6:36am - 6:25pm6:52am - 6:43pm7:12am - 7:03pm7:21am - 7:16pm
11月1日6:09am - 4:27pm6:03am - 4:46pm6:18am - 5:05pm6:37am - 5:27pm6:38am - 5:48pm
12月1日6:46am - 4:01pm6:32am - 4:28pm6:46am - 4:47pm7:04am - 5:10pm6:59am - 5:37pm

(国立天文台ウェブサイト内、各地のこよみを参考に作成)

やはり一番気になるのは、7〜8月の暑い時季に 夜の8時過ぎまで陽の光があることです。たとえ照明が消えてても冷房が効いてるであろうことは明白です。太陽の光を浴びようとしたばかりに、人間にも地球にも優しくない社会になってしまわないでしょうか。

その時季は、花火大会や盆踊りなどの、暗くなってからが本番の風物詩が目白押しです。それらは全て、夜8時とか9時とかの開始になってしまいます。

夜に行われるお祭りなどの開催時刻は、例えば こんな風になります。(これまでの開催時刻を一時間繰り下げてみました)

果たして、これで良いのでしょうか?

移行直後の4月や戻す直前の10月の、日の出の時刻も問題です。札幌、東京は まだいいとしても、大阪以西は真冬並みの時刻です。夜に照明を節約した分を、朝に使ってしまいます。

そもそも日本は、東西にも南北にも かなり広い範囲に広がっている国ですから(「日本は狭い」というのは面積だけの話です)、一斉に時計をズラしたりすると、必ず端の方で変な影響が出てきます。その辺りの配慮が欠けた施策の実行は、由々しき問題です。


追記(2008年7月8日火曜日)

参考までに、2009年の欧州のいくつかの都市の日の出入り時刻を表にしておきます。現行の夏時間が実施されている状態のものです(4月1日から10月1日までの行が一時間進んでいます)。

こんな基本的なことは改めて申し上げる必要など無いはずなのですが、推進派の皆さんには(都合よく?)忘れられているようですので、書くことにしました。

欧州各地の日の出入り(2009年)
StockholmLondonParisFrankfurt /mRoma
1月1日8:45am - 2:56pm8:05am - 4:01pm8:44am - 5:02pm8:22am - 4:32pm7:38am - 4:48pm
2月1日7:59am - 4:03pm7:38am - 4:48pm8:20am - 5:46pm7:57am - 5:17pm7:23am - 5:24pm
3月1日6:46am - 5:14pm6:45am - 5:39pm7:32am - 6:32pm7:07am - 6:05pm6:45am - 5:59pm
4月1日6:14am - 7:29pm6:35am - 7:32pm7:28am - 8:19pm7:01am - 7:54pm6:53am - 7:34pm
5月1日4:48am - 8:41pm5:32am - 8:22pm6:29am - 9:04pm6:00am - 8:41pm6:06am - 8:08pm
6月1日3:42am - 9:49pm4:48am - 9:06pm5:50am - 9:45pm5:19am - 9:23pm5:37am - 8:38pm
7月1日3:35am-10:08pm4:47am - 9:20pm5:49am - 9:57pm5:18am - 9:36pm5:38am - 8:49pm
8月1日4:31am - 9:16pm5:23am - 8:49pm6:22am - 9:30pm5:53am - 9:07pm6:03am - 8:29pm
9月1日5:43am - 7:52pm6:12am - 7:47pm7:06am - 8:34pm6:38am - 8:09pm6:35am - 7:44pm
10月1日6:52am - 6:22pm7:00am - 6:39pm7:49am - 7:30pm7:23am - 7:03pm7:06am - 6:52pm
11月1日7:07am - 3:55pm6:53am - 4:34pm7:36am - 5:30pm7:13am - 5:01pm6:42am - 5:04pm
12月1日8:18am - 2:55pm7:42am - 3:54pm8:22am - 4:55pm8:00am - 4:25pm7:18am - 4:39pm

Sunrise, Sunset Calendars and Local Time www.sunrisesunset.com のデータを元に作成)

一言で纏めるのは難しいですが、

と言えば、ざっとのところは掴めていると言えるのではないでしょうか。(「ざっと」ですよ。例えば、パリは 時間帯から見ると 位置が西にズレていて 冬でも“夏時間状態”なので、ロンドンやフランクフルトと比べると 時刻が遅めになっています。当然、北欧は 夏冬の差が もっと激しくなります)

日の出と日の入りの時刻に関しても、日本とは全く違うのです。夏は日が長いし、冬は夜が長い。昼夜の長さは、日本では 夏と冬で せいぜい4時間程度の差しかありませんが、ロンドンでは9時間近くも差があります。こうした地理的条件を考えれば、欧州では、冬の間に どれだけ太陽が恋しくなるか、なぜ夏の夜が重視されないか、分かって頂けるでしょう。


推進派の詭弁に惑わされないようにしましょう

最後に、夏時間の話が持ち出される際に、必ずと言って良いほど推進派の方から出てくる詭弁のことを指摘しておきます。

OECD加盟30カ国の中で実施していないのは日本(・韓国・アイスランド)だけ」という常套句がそれです。これは、実施していないのは遅れている国なのだと思わせ、中立の人を賛成の立場に引っ張り込もうとする、非常に悪質な煽りです。

ここでハッキリと、声を大にして言っておきます。国の成熟度と、夏時間の実施・非実施は全く関係ありません。実施している国が先進的で、そうでない国が遅れている、などという話ではないのです。日本では、地理的・気候的に必要ないから実施していないだけの話です。だいたい、OECDの加盟国は、ほとんどが欧米諸国なのです。その括りで話をしたら、夏時間導入国がほとんどになるのは当たり前です。そんな幼稚な論法に騙されてはいけません。

(この他にも、推進派の皆さんが弄する詭弁は数あります。それらについての検証を別のページで試みてみました [2008/10/20])

つまり、日本で実施しようとすると、こういう騙しを駆使してムリヤリに理屈付けをしないとダメなのです。この事実だけからでも、いかに日本では無用の制度であるか、分かろうと言うものです。


繰り返しになりますが、もう一度、ハッキリと申し上げます。

私は、日本での サマータイム=デイライトセービングタイム=夏時間 の導入には反対します

正直な話、近年の夏の猛暑を経験していると、夕方、陽が照っている時間を もう一時間 増やそうなどと主張している人たちは、私には頭がおかしいとしか思えません。


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